セルギエフ・ポサードに一泊したもう一つの理由は
マトリョーシカ作家、バレンチーナ・ダロフェエワさんに
ご自宅にて絵付けの様子を見せて頂くこと。
そしてダロフェエワさんがマトリョーシカ作家になる前に勤めていた
「セルギエフ・ポサード国立歴史芸術博物館」の見学をすることです。
ロシア各地の結婚式や祝いの日の衣装を着たマトリョーシカの
ルーツがここにあるのです。
残念ながら館内は写真撮影禁止だったのでご紹介できませんが
サイトに所蔵品の説明と画像が沢山掲載されています(ロシア語のみ)。
昨日ご紹介した「おもちゃ工場」とは逆にお顔から描いていきます。
まず顔を入れると木に命が宿るようでピシッと全体が決まるそうです。
ニス仕上げをするまえのマトリョーシカたちは手作り感いっぱい。
特に目に白く入れられたハイライトがキラキラしていて
本当に美人さんです。
2008年の冬にモスクワのお土産物市場「ベルニサージュ」で
出会ってから少しづつ親交を温めてきました。
今回は半日ずっと一緒に付き合ってくれて色々なお話しをお聞きしました。
「おもちゃ工場」の主任さんもおっしゃってたことなのですが
1980年代最後は本当に経済が混乱し給料の不払いは日常化し
独立採算を強いられた大工場などがどんどんつぶれたそうです。
私が「ソ連崩壊時は大変だったんですね・・・」と言うと
二人が言うには「違うの!ペレストロイカが始まってからよ!」と。
外国には人気のあるゴルバチョフ元書記長ですが
ロシア人で評価する人は今まで会ったことが無かったので
すこし疑問が解けた気がしました。
ダロフェエワさんは博物館で働く前は小学校の先生でした。
私の中途半端なロシア語によく付き合って下さったなぁ・・・
日ソ学院で学んでいた時、よく"ч"(チェー)の発音を注意されたと言うと
「・・・そうね」と優しく微笑んでいました。
どういう意味だろうか(笑)