井上徹さんの訃報によせて

一昨日、6月12日に井上徹さんが亡くなられました。
エイゼンシュテイン・シネクラブの活動をとおして
ソ連、ロシア、旧ソ連諸国の映画やアニメーションを
日本に紹介してくださる第一人者でした。

2016年1月からスタートした

「一夜限りの傑作ロシア映画ナイト！」では

高円寺のパンディットさんをお借りし

井上さんに監修していただいた映画を鑑賞したあと

ロシアを感じて頂けるようなおつまみと共に

映画にまつわるエピソードやロシアの思い出話、

また、参加して下さったお客さまたちとの

質問タイムやあーでもない、こーでもない、と

幅広く意見交換する機会を共有できたことは

本当に貴重な経験となりました。

店主の個人的なむちゃぶりともいえるイベントでしたが

井上さんはお忙しい仕事の合間を縫って

嫌な顔ひとつせずに毎回上映会にこぎつけてくれました。

商業ベースに乗らない作品に

試写や映画祭用に井上さんが字幕を付けた映画を

井上さんの解説付きで楽しむという贅沢なイベントは

2018年6月に開催した第9回目を最後に

また少し作品がたまったら再開しようか、と話し合い

一旦幕を閉じさせていただきました。

実は少し前に「あれ、またやってよ！」とのお声を頂き

コロナ禍も落ち着いてきたので

久しぶりに井上さんに連絡取ってみようかな、と

思っていた矢先のことでした。

本当に、本当に、残念でなりません。

どうか沢山の巨匠たちと天国で安らかでありますように。

第二回目の作品「ルサルカ」のチラシ。

ちょうど7年前の6月13日でしたね。