セルギエフ・ポサードからバスで30分ほど、
アブラムツェヴォ博物館に行ってきました。
10年ほど前に前職のスタッフたちと訪れたことがあるのですが
閉館まもなくでぐるっと一周しただけだったので
念願の再訪となりました。
しかも、アブラムツェヴォ美術学校で学んだ
ラリサ・バビロワさんが案内してくれる一日遠足です。
1750年代ごろから領地として整備され
1843年、作家セルゲイ・アクサーコフが領主になると
のどかなこの地が才能豊かな作家の家族たちも気に入り
多くの文化人が集まるようになりました。
アクサーコフと親交の深かったツルゲーネフは
作品「貴族の巣」の中にアブラムツェヴォでの
スラブ派の生活を反映させたといわれ、
ゴーゴリは1849年に未完の「死せる魂 第二部」の中の
「アクサーコフの章」を家族の前で読み賞賛されたとか。
1870年に鉄道王、サーバ・マモントフが領主になると
資金援助をしていた多くの芸術家、作家、音楽家たちが
集まる芸術村となりました。
ロシア正教の教会では普通、
専門職人が描くイコンが掲げられていますが
この教会のイコンはレーピンやバスネツォフなど
ロシアを代表する画家が描いています。
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教会の裏手にはサーバと妻のエリザベータのお墓が。 |
ブルーベリがデザインしたペチカ。 |
敷地の下に大きな池があります。
展示物を見学したり散歩しながら
4時間ほどゆっくりと散策することができました。
一流の芸術家であるラリサ・バビロワさんと
アブラムツェヴォの空気を吸いながら色々なお話をしました。
なんと贅沢な時間だったことか!
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ビクトル・バスネツォフの代表作
「アリョーヌシカ」は
この池をモチーフに描かれています。
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