2016年2月4日木曜日

ロシア買付けの旅☆アブラムツェヴォ博物館

昨年秋の買付け記、これで最後です~。
セルギエフ・ポサードからバスで30分ほど、
アブラムツェヴォ博物館に行ってきました。
10年ほど前に前職のスタッフたちと訪れたことがあるのですが
閉館まもなくでぐるっと一周しただけだったので
念願の再訪となりました。
しかも、アブラムツェヴォ美術学校で学んだ
ラリサ・バビロワさんが案内してくれる一日遠足です。

1750年代ごろから領地として整備され
1843年、作家セルゲイ・アクサーコフが領主になると
のどかなこの地が才能豊かな作家の家族たちも気に入り
多くの文化人が集まるようになりました。
アクサーコフと親交の深かったツルゲーネフは
作品「貴族の巣」の中にアブラムツェヴォでの
スラブ派の生活を反映させたといわれ、
ゴーゴリは1849年に未完の「死せる魂 第二部」の中の
「アクサーコフの章」を家族の前で読み賞賛されたとか。

1870年に鉄道王、サーバ・マモントフが領主になると
資金援助をしていた多くの芸術家、作家、音楽家たちが
集まる芸術村となりました。



ロシア正教の教会では普通、
専門職人が描くイコンが掲げられていますが
この教会のイコンはレーピンやバスネツォフなど
ロシアを代表する画家が描いています。

教会の裏手にはサーバと妻のエリザベータのお墓が。

ブルーベリがデザインしたペチカ。

敷地の下に大きな池があります。
展示物を見学したり散歩しながら
4時間ほどゆっくりと散策することができました。
一流の芸術家であるラリサ・バビロワさんと
アブラムツェヴォの空気を吸いながら色々なお話をしました。
なんと贅沢な時間だったことか!


ビクトル・バスネツォフの代表作
「アリョーヌシカ」は
この池をモチーフに描かれています。