2013年12月20日金曜日

買付け③リャザンへ2

リャザンのバスターミナルでナタリアさんに出迎えてもらうと
さっそく宿泊先のソロチャという保養地へ。
バスターミナルから小型乗り合いバスに乗って
まずリャザンの町はずれのバスターミナルへ移動。
そこからさらに30分ほど乗り合いバスに乗って
いつくかの小さな村を通り、森の中をゆられて行きます。

最初ナタリアさんの住むアパート近くの
ホテルを取ってもらったのですが
「もしよかったら一緒にサナトリウムに泊らない?」と
さそって下さったので
サナトリウムにあこがれていた私はモチロン
ぜひぜひ!とお願いしたのでした。

私たちの泊るサナトリウムの最寄りバス停は
「修道院広場」といいます。
この広場の周りにはいくつかサナトリウムや宿泊所や
企業などの別荘があり夏と冬のオンシーズンや週末には
たくさんの保養客でにぎやかになるそう。

この村の中心には今でもレーニン像が立っています。
ソチ・オリンピックの聖火もここまでやって来て
聖火が来た記念の旗が立っていました。
「レーニン広場じゃないんだね(笑)」と聞いたら
「リャザンの町の中心に『レーニン広場』があるからね」とのこと。

バス停の由来になった修道院。
1390年創建の歴史ある男性専用修道院が前身で
ソ連時代に閉鎖され、その後復興した際に
女性専用修道院として再開しました。

このあたりに住む人はリャザンの中心地へ仕事に行く人が多く
昼間は子どもとお年寄りが多いようです。

サナトリウムでの楽しみは”散歩”。
実は今回の出張で私が楽しみにしていたことの1つが
「ロシア人のように森を散歩してみたい!」でした。
ロシア人と話をしているとよく「週末は森に行って歩いてきたよ」
なんて聞くのですが、都会っ子の私には森で何をするのか
ぜんぜん想像がつかなかったのです。
こんな感じの細い小道を下って行きながら
ナタリアさんといろいろなお話をしました。

30分ほど下っていくと村の名前の由来となるソロチャ川へ出ました。
森の中では若いママさんが子どもと散歩していたり
ベンチに腰掛けておばあさんが本を読んでいたり
犬を散歩させるご夫婦がいたり
多くの人たちが森でのひと時を楽しんでいるのを見かけました。
晩秋の一番森がさみしい表情を見せる時期ですが
ナタリアさんは
「この季節の森も好きなの。ひっそりとして落ち着くのよ。」
とおっしゃってました。
冬にはスキーを履いて運動したり、夏には水浴びをしたり、
いろいろな楽しみ方があるんですって。

川岸に聖なる泉がわき出ています。
この水を汲みにやってくる人も多いようで
大きなペットボトルを抱えている人を何人も見ました。

大自然になじみの少ない私にはどこを見ても
初めての風景ばかり。
柔らかい落ち葉の上をのんびり歩きながら
二時間ほどナタリアさんと散歩と会話を楽しんで
す~っかり癒されました。

「耳をすませてみて」とナタリアさんに言われて静かにすると
カツーンカツーンと木をたたく音が森じゅうに響き渡っていました。
ナタリアさんが指さす方を見るとキツツキが!
キツツキがくちばしで叩くことで弱った木が元気になるのだとか。