2018年12月14日金曜日

ナジェージダ・イワンツォワさんの作品☆

マトリョーシカのふるさと、
セルギエフ・ポサードらしい作品を作り続ける
ナジェージダ・イワンツォワさん。
今回もお宅に伺って色々とお話しさせていただきました。
一緒に作品作りをしている娘のリューバさんが
「これ、ママが最初に描いたマトリョーシカよ」と
今はなき、町を代表する工房のスタイルで描いた
作品を見せていただいたのですが
「私は最初のころ袖を長く描くクセがあったの」と。
ソ連時代の工房では職人は自由に描くことができないと
聞いていたのですが
あくまでサンプルを崩さない程度なら
意外と柄や色、そして好きなところに花を描いたりといった
自分らしさを表現する余裕があったそうなんです。
ソ連時代の工芸品制作工房のイメージが少し変わった
貴重な体験談でした。

とはいえもちろん、
現在はより自由に自分の表現したいテーマを描けることに
喜びを感じていらっしゃいます。
「こんな色は絶対に使えなかったもの・・・」と。

ロシアを代表する民芸品、
グジェリ陶器をモチーフに金彩を取り入れた上品な作品。



ナジェージダさんの制作テーブルの後ろには
背中合わせにして娘のリューバさんの制作テーブルが。
お二人とも窓越しに見える静かな中庭の風景が好きで
目が疲れると木々を眺めながら忙しく注文をこなしています。
ナジェージダさんは本当に描くのが大好きで
このテーブルクロスのチェリーを見ていたら
突然「描きたい!」と言い出して
その時描いていたマトリョーシカに取り入れたりするそう。