ちょっとだけ贅沢してモスクワの中心地に構える
老舗ホテル「ブダペストホテル」に2日だけ泊ってきました。
1876年、建築家フレイデンベルグによって
ニェグリンナヤ、ペトロフカ、ドミトロフカ通りなど、
現在ブダペストホテルも位置するモスクワの中心地一帯が
総合的にプロデュースされました。
ここは古典主義からロシアモダニズム建築への移行期を現わす
特徴的な建築アンサンブルを今でも楽しむことができます。
当初はレストラン「ロシア」として開業、
料理人たちが工夫を凝らした色々な形や中身のピロシキや
バターたっぷりの焼き菓子で食通たちに愛されました。
20世紀初頭、モダニズムの盛り上がりを受け
1910年に「アンピール」と改名、
個室や大ホールを備えた使い勝手の良さと
食通たちも認める味の良さで人気のレストランでした。
カフェでは度々「文学の夕べ」が開かれ
「銀の時代」を代表する詩人たちが作品を発表し、
現代のビジネスランチセットのような定額メニューを
モスクワで初めて提供したレストランとしても有名です。
1917年のロシア革命後は「エリート」と改名、
後に、より革命的な名前をと「オーロラ」として営業。
歴史の大変動の中、レストランとしての伝統を守りつつ
1958年にホテル「ブダペスト」として開業。
ロシアで本格的なハンガリー料理が楽しめる場として
グルメたちに評判になりました。
今でいう「ランチセット」のような定額メニューが
特に好評で、スパイスの利いたサラミとサラダ、
濃厚ソースのグヤーシュ(牛肉の煮込み料理)とスープ、
グラスのトカイワインまで付いて10ルーブル、と
コストパフォーマンスの良さも好評だったそう。
歴史的な場所ということもあり
多くの有名人もこの地にゆかりがあります。
ウラジーミル・レーニンは1918年11月26日の
モスクワ中央労働者協同組合全権大使大会、
1919年4月11日の労働組合中央会議総会で、
詩人、マリア・ツベターエワは
レストラン「エリート」時代に開かれていた
文学の夕べ「クローバー」でたびたび新作を披露し、
「銀の時代」の詩人たちと距離をおいていた
ウラジーミル・マヤコフスキーも
文学の夕べに飛び入り参加して観客を驚かせた、
なんていうエピソードも残っています。
(「ブダペストホテル」ホームページより)
なんで「ブダペスト」なの?が知りたかったんですけど、
まあ、いいか(笑)
このホテル、モスクワのホント中心地でありながら
時期にもよると思いますが一泊1万円以下で泊まれる
なかなか貴重なホテルです!
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お部屋はこじんまりしたスタンダードシングル。 |
3階に朝食会場があります。 |
もともとお料理自慢のレストランだったという事で
朝食バイキングもどれも美味しかったです!
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クラシカルなデザインで落ち着きます。 |