2014年5月24日土曜日

いよいよ引っ越しです☆

いよいよ仮店舗での営業は明日までとなりました。
徐々に片づけを始めたので
ここ数日お見苦しい店内でご迷惑をおかけしております。

新店舗(というか元の住所に戻って)の営業は
6月3日(火)からを予定しております。
再オープンの際には在庫セールなども考えておりますので
どうぞお楽しみに♪

*移転作業中はお電話にもでることができません。ご了承ください。



2014年5月21日水曜日

『ロシアのパンとお菓子』発売☆

パルクではすでにリピーターが定着してきた
ウクライナ製「ボルシチのもと」が大変好評を頂いており
ロシア、旧ソ連諸国の料理は日本人の口にも合うんだな~と
実感しているこのごろ。
日本で手に入る食材を使って手軽にロシア料理が楽しめる
レシピにこだわっていらっしゃる
荻野恭子先生の新刊レシピ本が発売されました!

ロシアのパンとお菓子
著者:荻野恭子
出版:東洋書店
A5判 96ページ 価格:1,500円(+税)

詳しくは出版元の紹介ページをご覧ください。
ネット通販もできますよ!
東洋書店『ロシアのパンとお菓子』特設ページ

*三部構成になってます*
『ロシアのスープ』(2014年8月発売予定)
『ロシアの保存食』(2014年10月発売予定)

カバンに入れて持ち運びも便利なサイズ☆
パルクは小道具で協力させていただきました。
このレシピ本はとにかく写真が多く、
その上どれもとっても美味しそうなんです♪
きっとこの本を手に取ったら自分で作ってみたくなりますよ!



2014年5月18日日曜日

買付けの旅/モスクワ芸術劇場②博物館

2014年春の買付け記は今日で終わりです!
長々とお付き合いありがとうございました~。

モスクワ芸術劇場のロビーホールには
無料で見学できるちょっとした展示スペースがあります。

名優たちのポートレートや衣装、
小道具などが展示されていて演劇好きにはたまりません!

モスクワ芸術劇場の十八番「かもめ」。
衣装のほかにも小道具で使用されたイスや食器類が
展示されていました。

ここからは有料の展示になります。
このコーナーは「モスクワ芸術劇場博物館」として
芝居の無い時間帯も見学することができます。
劇場近くの「スタニラフスキーの家博物館」と
「ダンチェンコの部屋博物館」と合わせて
観光ツアーも実施されています。
実際に舞台で使用された衣装や舞台セットのスケッチ、
小道具がたくさん展示されていて見ごたえ十分!

黒いボックスは舞台セットのミニチュア。
すごく細かいところまで再現されています。





なんせ開演10分前からの駆け足解説だったので
ぜんぜん時間が足りない!
ぜひ次回は博物館見学だけで時間を作らなければ。

2014年5月17日土曜日

買付けの旅/モスクワ芸術劇場☆①

ロシア出張の唯一の仕事を離れた”趣味”の時間が観劇です。
今回はなんと!チェーホフ記念モスクワ芸術劇場で
「かもめ」を観ることができました♪

とはいえ、今回私がチケットを手にすることができたのは
芸術劇場の監督も務めるオレグ・タバコフ率いる
タバコフ劇場」によるプレミア上演バージョン。
オレグ・タバコフはロシアを代表する演劇人で
日本にも何度か来日されていて知る人ぞ知る有名人。
ロシアでもとっても人気があり特に若手の育成に定評があり
多くの俳優を育てているのだそうです。

赤の広場からもほど近い
トベルスカヤ通りを少し入ったおしゃれな一角に
歴史ある「チェーホフ記念モスクワ芸術劇場」はあります。
”モスクワ芸術劇場”については
もう一方の「ゴーリキー記念」での観劇の際に書きましたので
ご興味のある方はこちらをどうぞ!

劇場の正面にはチェーホフの像が建っています。
右の壁面にはアイバゾフスキーのレプリカが描かれています。
「ペテルブルグにあるロシア美術館の作品をモスクワの街かどで」
というコンセプトのもとモスクワの何箇所かで
こういった壁画が飾られているようです。
ラベルを見たら
「ポストカードや複製ポスターはこちらへ!」と。
つまりは複製業者の広告になっているみたいですね(笑)

こちらは小ホール入口のファサード。
ブルーベリのような雰囲気の装飾が歴史を感じさせます。

開演前の舞台。
思ったよりこじんまりしたステージで居心地の良い劇場でした。

タバコフ劇場による「かもめ」終了時の様子。
二部構成になっていたのですが
一幕目はビデオを利用し劇中劇の舞台をシンプルに配置した
ものすごく斬新な演出でした。
しかし、あまりに俳優たちの動きが少なくて眠気と闘うのに必死!
二幕目は写真のように室内家具も登場し
俳優たちの動きも分かりやすくホッとしたのもつかの間・・・
あれ?っと言う間にクライマックスを迎えてしまいました。
全体的にちょっと物足りなかったな~。

2014年5月16日金曜日

買付けの旅/ロシアのテレビ☆

ちょうどロシア出張中で移動、移動の最中だったので
埼玉で行われた「フィギュアスケート世界選手権」は
観れないだろうとあきらめていたのですが
なんと、ロシアのテレビ放送で女子シングルフリーと
エキシビジョンを観ることができました!
うれし~☆
鈴木明子選手の最後の競技を観ることができました!

ロシアでも本当に人気があるんだな~と思ったのが
アナウンサーが
「さあ、ロシアっ娘たちがこの後登場します。
○○、○○、そしてマオです!」と言ったら
解説の女性が「マオは日本人だよ(笑)」と。
アナウンサーは「まあ、マオは半分ロシア人みたいなもんだから」
と笑ってました。
解説の女性はアデリーナ・ソトニコワちゃんだったのかな?
「マオとは友達なの。彼女とはよく一緒に練習したけど
彼女ほど練習熱心な人はいない」と大絶賛♪
演技中も「がんばれ~!」と、親身に応援していました。


ユリア・リプニツカヤ選手もコーチも
浅田真央選手について敬意をもって語ってました。

優勝おめでとう☆
たくさんのロシア人がソチ・オリンピックを語る時に
真央ちゃんの演技に感動したと言ってました。
日本人として誇りに思います!

ロシアで大人気のアニメ「マーシャとくま」。
日本でもロシア民話の「マーシャとくま」はよく知られていますが
こちらはおしゃまでいたずら好きの女の子と森の動物たちの
現代版の物語です。
数年前からスーパーでも空港でも
キャラクター・グッズをたくさん見かけていたのですが
実際のテレビ放送を観たのは今回が初めてでした。

昨年秋の買付けレポートでご紹介したコメディー・ショー
「プラネータKVN」。
前回はウクライナのコント集団のネタをご紹介しました。
今回もちょうど彼らが出演していたのですが
ウクライナとの緊張関係の中
これが最後の舞台になるだろう・・・ということで
敬愛するベテラン司会者、アレクサンドル・マスリャコフさんや
番組関係者、観覧者へ最後のあいさつをしていました。
実は、今回の出張中には多くの人から
「日本はウクライナの状況をどう報道している?」と
質問されました。
少なくとも私の知り合いのロシア人は
親がウクライナ出身だったり、親戚がウクライナに住んでいたり
ウクライナに対してとっても近しく、兄弟のように感じている
人たちばかりでした。
そして一日も早く平和的に解決されることを祈っていました。

ジャズ・ピアニスト、上原ひろみさんのライブ告知♪
『世界でもっとも輝いているピアニストの一人』
ロシアの写真が掲載されていました!

2014年5月15日木曜日

買付けの旅/出張メシ

作家さん達と楽しくお酒を呑む、というのはほんの数回のことで
ほとんどの夕食は宿泊先でテレビを観ながら
スーパーのお総菜をあてに缶ビールを頂いております。
ロシアでは小さなスーパーにも
手作り惣菜コーナーを用意しているお店が多く
ほんと、出張者にはありがたいです。

昨年秋の買い付けで味をしめた
『アーズブカ・フクーサ』で調達したプチ贅沢晩酌セット。
キエフ・カツレツは電子レンジで十分あたためたので
じゅわ~とバターがうまく溶け出しました♪
「ハモブニカ」ビールについてはこちらをどうぞ→

「ジグリ」ビールも
あちこちのお店で見かけるようになりました。

こんな寂しい晩酌の日も・・・(笑)
この日はお芝居を観に行って帰りが遅かったのと
夕方エレーナ・ウバロワさん宅で手作りケーキを頂いたので
軽~く一杯。

オリンピックの影響か、
ビール各社で”伝説のスポーツ選手”缶をよく見かけました。
「シベリア・コロナ」ビールはアイスホッケー・レジェンド。
アイス・ホッケーはロシアで一番人気のスポーツです。

朝食用に今回もゲット!
キリスト復活祭前の精進食対応レシピの
ドライフルーツやナッツがたっぷり詰まったナチュラルパン。
単身出張者には三日しか日持ちしないのが玉にキズです。

オデッサのナチュラルジュース・シリーズ。
温暖な気候なのでフルーツ生産も盛んなのかな?
モモもブドウもフルーツの味が濃くてとっても美味しかったです☆

ロシアでよく見かける「ドーブルィ」ジュース。
ソチ・オリンピックの公式スポンサーだったようですね。

2014年5月14日水曜日

買付けの旅/アーニャ・リャボワさん

最近、アーニャさんのマトリョーシカが
ネット販売などでも紹介される機会が増えてきたそうですね。

店主は普段からメールのやり取りをしているアーニャさんとは
お土産物市場での仕事あとに
一緒にカフェで直接ゆっくりお話しするようにしています。
ただマトリョーシカを買う、売る、という関係を超え
こういった時間の中から作家さんの人となりを知り
お客様にマトリョーシカをご紹介するときに
お役に立てばなぁ、と思っています。

すでに人気の作家さんの作品を現地で手に入れて
お客様にお届けする、というやり方もあると思いますが
人生の半分をロシアと関わってきた店主としては
「ロシアってどんな国だろう?」とか
「ロシアに行ってみたいな」とか
「ロシア語が話せたらなぁ」とか、
皆さまにとってパルクでのお買い物がロシアに関心をもつ
きっかけの一つになってくれたら、と願っております。

とはいいつつも、モチロン、
アーニャさんとご主人のミーシャさんとの一杯は
単にとっても楽しいのです♪
今回はベルニサージュの一角にあるウズベキスタン・カフェへ。
羊のシャシュリクと野菜はカフェで注文して
飲み物やパンは全部ミーシャが売店で買ってきてくれました。
どうやら持ち込みOKらしいです。

赤ワインは(確か)アゼルバイジャンの「マトラサ」。
ミーシャはお酒に詳しいのでお任せ!
すっごく美味しかったです☆

これは珍しい!
なんとチェチェン共和国のミネラル・ウォーターです。
炭酸入りが苦手な私ですがこれはすっごく美味しかったです。
チェチェンから水を輸入しているとは知りませんでしたが
ちょっと特殊なお店でないと入手は困難なんだそうです・・・

アーニャさんとミーシャさん。
食後にはお茶を飲みながら持参のマルメラードを。
マルメラードは色々な種類があるのですが
これはフルーツ羊羹と言ってもよいほど
果汁がぎゅーっと詰まったゼリーでした。
お酒の後に甘いモノなんて、
ほんと、皆おっさんくさいですね(笑)

たらふく食べて、たらふく飲んで、良い気分♪
ワインを一本空けた後に
「高いからちょっとづつ・・・」なんて言っていた
高級ブランデー「アララト」がこんなに減ってる!!

買付けの旅/ドミトリエフ家へ

今回三度目となるマリア・ドミトリエワさん宅訪問。
マリアさん夫婦、ご両親、妹夫妻の三世帯が同居する
とっても賑やかで仲良しご一家です。
とはいえ、みなさん普段はとっても忙しくしていて
マリアさんは私が訪問した前日に二週間の仕事を終え
ボルガ川沿岸のサマラから帰って来たばかり。
その上、お母さんの妹さんがソチからやってくるという
家族にとってちょっと特別な一日。
私もちゃっかりご相伴にあずかって、
とってもステキな一日を過ごすことができました♪

お昼過ぎにお宅に到着すると
パパお手製のお魚のグリルとマッシュポテト
用意しておいてくれました。
奥に見えるベリーのピローグは
マリアさんの妹、レーナさんの手作りです☆

左からママのアンナさん、マリアさん、店主、
昨年夏に生まれたレーナさんの息子さん、ユーラ君☆
ユーラ君はみんなの天使なんです!

マリア・ドミトリエワさんの最近の傑作、30ピース・マトリョーシカ。
ソチ・オリンピック直前、2月1日放送の
世界不思議発見!」をご覧になった方も多いのでは?
放送の中でマリアさんがマトリョーシカを描くシーンは
幻想的ともいえるシーンでしたね!
その時に描いていたのがこの30ピースの中の
青いショールを被った女の子なんですよ。

レーナさんも子育てをしながら精力的に作品を描いています。
ソチから到着したママの妹、タチアーナさんのお土産は
オリンピックでも大人気だった白クマくん!
モスクワあたりではもう手に入りません。
それにしてもユーラ君、かわい過ぎ~☆

モタモタしていたら夕食までご馳走になってしまいました。
もちろん、パパの手作りです!
チキンのグリルにソバの実と野菜の付け合わせ。
女性はシャンパン、パパはウォッカで乾杯しながら
とってもステキなひと時をご一緒させていただきました。
「世界不思議発見!」撮影の時は丁度旧暦のお正月で
やはり同じようにご馳走だったそう。
それ以来の大パーティーにみなさんご機嫌でした♪

買付けの旅/ダロフェエワさん

マトリョーシカのふるさと、セルギエフ・ポサード在住、
厳しくも優しいロシア女性らしいお顔と
ロシア各地の民族衣装のマトリョーシカで
他とは一線を画すバレンチーナ・ダロフェエワさん。
今回もお宅にお邪魔してきました。
同居している二人の娘さんとお孫さんともすっかり顔見知りで
みんなでお茶や夕食を一緒に取るのが
ロシア出張の楽しみの一つでもあるんです♪

今回はおやつにスイーツを焼いておいてくれました。
ブリヌィ(ロシアのクレープ)をハチミツをはさみながら何層か重ね、
上に練乳とイチゴでデコレーション。
すっごく甘いのですが後引くうまさ!恐ろしい・・・(笑)

昨年秋に続いて日本料理第二弾、「唐揚げ」を作ってきました。
高校生のお孫さん、アルチョム君にも大好評!
片栗粉を日本から持参し
「ジャガイモから出来た粉なんだけど・・・」と言うと
ロシアでも手に入るわよ、と。
ロシアではキセーリと言うゼリーデザートを作る時の
とろみに使うのだそうです。
唐揚げの横にステキな瓶がありますね。
昨年秋に頂いた自家製ワインのさらに半年熟成した状態です。
これがまた、おいしかった~☆
バレンチーナさんと二人の娘さんとの四人で
女子会はさらに盛り上がりました♪
*昨年秋の様子はこちら→2013年12月17日パルクのブログ

お引っ越し☆

いよいよ元のお店が完成間近となりました!

現在地での営業は5月25日(日)までとなります。
5月26日(月)から6月2日(月)までお休みを頂き
6月3日(火)より新店舗での営業を再開いたします。

引っ越しまで二週間となりましたので
少しずつ荷造りを始めました。
しばらくはお見苦しい店内かと思いますがご了承ください。

2014年5月13日火曜日

『ロシア民芸の小さな広場』終了☆

おかげさまで大好評のうちに『ロシア民芸の小さな広場』が
終了いたしました!
今回で5回目となるロシアイベントでしたが
みなさま、楽しんでいただけたでしょうか?

最終日にはマールイ・ミール店主さんが主宰する
マトリョーシカ絵付けのワークショップをのぞいてきました。
みなさん、アイデアの凝った世界に一つだけの
オリジナルマトリョーシカを熱心に製作されていて
見ているだけでも楽しくなっちゃいました。
又機会があったら私も参加しようかな~(笑)

来年もチェドックザッカストア@浅草ギャラリーにて
ロシアイベントを企画させて頂けることになりましたので
ちょっと気が早いですが
少しずつマールイ・ミールさんとパルクで
みなさまに楽しんで頂けるイベントを考えたいと思っています。
どうぞお楽しみに♪

2014年5月10日土曜日

『ロシア民芸の小さな広場』明日まで☆

チェドックザッカストア@浅草で行われています
ロシア民芸の小さな広場』。
おかげさまで大変ご好評を頂いております。
パルク、マールイ・ミール店主が
ちょこちょこと商品を追加しておりますので
何度足を運んで下さっても楽しめると思います。
今週末はお天気にも恵まれるようですので
浅草散策やかっぱ橋ショッピングがてら
ぜひチェドックに遊びにいらして下さい♪

最終日の明日はマトリョーシカ絵付けのワークショップがあります。
おかげさまでご予約は締め切っておりますが
マールイ・ミール店主さんが奈良からお越しになるので
著書「ロシア暮しの中のかわいい民芸」に
サインして頂けるかもですよ~。



2014年5月9日金曜日

本日は18時までの営業です。

本日、5月9日(金)は18:00にお店を閉めさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

買付けの旅/お土産

買付けでは帰りのスーツケースは
商品を運ぶための大事なスペースなので
お土産などはほとんど自分では買わないのですが
今回はちょっと珍しいモノに出会ってしまったので
個人的に、そしてぜひお裾分けしたい”あの人”に
お土産を買ってきました。
かわいいでしょ~☆
マトリョーシカ型のプリャーニク(焼き菓子)です!
プリャーニクが名産のゴロジェツで作られたものかと思いきや
ニジニ・ノブゴロドから少しボルガ川を下ったサマラ発祥の
《ウ・パリィチャ》というカフェ・ブランドのオリジナルクッキーでした。
帰国してから調べたところ《ウ・パリィチャ》は
モスクワなどにも進出していて
プチ贅沢なかわいくておしゃれなケーキなどが人気なんだそう。

アーモンドやスパイスを練り込んだ焼き菓子に
ホワイトチョコをコーティングした上に
一つ一つマトリョーシカが描かれています♪
たぶんロシアにいるうちに食べてしまえば
美味しく感じたと思うのですが
日本に帰ってから食べたのでポソポソ感が気になる・・・
ロシアのお菓子に大変興味をお持ちな方にお裾分けしたので
いつか(味を)グレードアップさせて商品化してくれないかな~と
目論んでおります(笑)

セミョーノフのマトリョーシカ工場で頂いたイワン・チャイ☆
モスクワなどでは薬局に行って
「キプレイの煎じ薬を下さい」と言わないと
なかなか目にすることができませんが
ニジニ・ノブゴロドではお土産物店で販売していました。
二種類あってこちらはちょっとお高い「花入り」。
売り子さんによるとお花が入っている方が茎と葉だけより
”体に良い”そう。
これでいつ喉が痛くなっても大丈夫!
ところで、たまに町のスーパーでも「修道院の」という
表示を見かけます。
ロシアの修道院では衣食住に関する全てを自ら賄い
ハチミツやパンなどの食するもの以外にも
ロウソクや石けんなどの生活用品を生産し
販売して現金にする、というところも多いそうです。
なので「修道院の」という商品を見つけた場合
「ナチュラルな製品ですよ」という安心マークになっているのだとか。



2014年5月8日木曜日

買付けの旅/ゴロジェツ塗り

ニジニ・ノブゴロドが発展する以前、
ボルガ川中流で最も発展していた町の1つ、ゴロジェツ。
12世紀、モスクワの町を作ったウラジーミル・スズダリ公
ユーリー・ドルゴルーキーもこの町に縁を持ち
ボルガ川流域の要所として長きにわたって発展した。
中世ロシアの英雄でありロシア正教会の聖人である
アレクサンドル・ネフスキーはこの地で病死した。
17‐18世紀にかけてピョートル一世により
ボルガ川流域で造船業が盛んになり
ゴロジェツの町は工業と商業で最も栄えた。
造船に伴い木彫技術が急速に発達し
家の中を彩るゴロジェツ塗りもこのころに最盛した。

ゴロジェツはニジニ・ノブゴロドから北西へ53km。
タクシーで1時間半から2時間ほどの距離にあります。
『ゴロジェツ塗り』工場は町の中心から少し離れた
ボルガ川沿岸に位置します。

菩提樹や白樺を素材とした白木は他から買い、
抗菌作用があるとされる松を素材に作る
まな板やパン入れなどは自社で製作しているそうです。
絵付けに関しては一つの作品は最初から最後まで
一人の職人さんが自分でデザインしながら描いていきます。
なのでほとんどのゴロジェツ塗りには製作者の
サインが入っています。



ゴロジェツ塗りの塩入れ、パンケース、まな板などの製品は
食品が触れる部分にはニスを使いません。
一見、華やかな飾りに見えますが実用を兼ね備えた
キッチン・インテリアなのです。

工場付属のギャラリーを案内して頂きました。
この見開きパネルは工場の歴史を表現しています。
表のデザインはゴロジェツ塗りの伝統的なデザインを…

中を開くと工場の創業者や創設期の芸術功労者たちが
仲良くお茶を飲んでいます。

ギャラリーでは国内外の展覧会で賞を取った
この工場を代表する近現代のアーティストたちの
作品が展示されています。
職人たちはこれらを参考にして新たな自分の作品を
日々製作しています。

ゴロジェツ塗りのテーマはピョートル一世時代の
この町が最も華やかだったころの風俗を写し取っています。
家族や若者たちがそぞろ歩きを楽しんだり、
夜のティーパーティーを催したり。
現代のロシア人が見ても馴染み深い風習なので
明るいトーンと共に懐かしさを感じるデザインが
ゴロジェツ塗りが多くの人に愛されている所以のようです。

今回工場を案内してくれたナタリア・プリバロフスカヤさんも
外国にも招待される一級のアーティストでした。

第二次世界大戦時に描かれた飾りパネル。
当時の有名なロマンスの歌詞を表していて
下は前線で戦う兵士たち、
上は夫や恋人の帰りをまつ女たちを表現しています。
と~っても素敵じゃないですか?

ゴロジェツ塗りと言えばみんなが口をそろえて言うのが
「プリャールカの底」。
プリャールカとは昔の糸紡ぎの道具なのですが
ゴロジェツ唯一と言っていいほどの特徴は
作業中に女性が座る下の部分に絵を描いているところ。
興味ある方はモスクワの博物館のコレクションを紹介した
過去のブログで他の地域との違いを見比べてみて下さいね!

絵を描くのが昔から得意だったゴロジェツの女性たちは
よりスペースが広い下の部分に絵を描いたのですって。
上の部分が壊れるとそのまま壁に備え付けてタオル掛けにして
台所を飾ったそうです。
本当にゴロジェツの女性たちはおしゃれですね~♪

ゴロジェツはトゥーラやアルハンゲリスクと並んで
プリャーニクという焼き菓子で有名です。
この地のプリャーニクは木彫が盛んなことを生かした
木型で作った様々なサイズやデザインで人気を博したそうです。
昔の木型は今でもあちこちの博物館やイベントに
引っぱりだこなのだそう。

『ゴロジェツ塗り』工場では塗り物と木彫民芸品と
イコン製作を行っています。
これは木彫技術の一つを表したもので
様々な異なる種類の木材をはめ込んで
ゴロジェツの代表的なデザイン、馬と鳥を描いています。
この町では後継者育成に町として取り組み
小学生のうちから授業の中で
ゴロジェツ塗り、木彫、イコンを描くことに触れされせ
卒業後さらに専門課程に進む若い世代を後押ししています。