2016年6月23日木曜日

ロシア買い付けの旅☆ロストフ・ベリーキーへ~フィニフチ工房

今回の買い付けでロストフ・ベリーキーまで行ってみようと
思い立ったのはロシアを代表する民芸品の一つ、
フィニフチの製造過程を観てみたかったから。
随分前から工場と連絡を取って見学予約を申し入れていたのに
結局日本を出発する日に携帯電話に連絡が入っていて
「希望の日はダメだけど翌日の土曜ならいいよ」と。
土曜に職人さんが仕事しているとは思えない・・・

ロストフには金曜から日曜までいる旅程だったので
とりあえず工場に行ってみることにしました。
工場内には付属の売店があり、
どっちにしても行くつもりでいたので、ダメもとで。

工場はクレムリンがある中心地からは歩いて30分ほど。
行きはホテルからタクシーで行きました。
それにしても工場前のなんとものどかなこと。

こちらが工場の建物。
留守電に入っていた通り、工場の入り口に待ち合わせ時間の
10分前くらいに到着。
警備のおじさんに事情を話したら「そこで待っててみれば」と言われ
イスに座って待っていると待ち合わせ時間ピッタリに
20人ほどのグループを連れたガイドさんが到着しました。
どうやらこのグループの”ついで”に
一緒にミュージアム見学をしていいよ、ってことだったらしいです。

ぜんぜん思っていたような見学はできませんでしたが
ま、仕方ないです。
フィニフチは土台となる銅板にまず白いガラス粉末を
800度のオーブンで何層にも焼き付けていきます。
フィニフチとは古いギリシャ語で「輝き」という意味のFingitis
から生まれました。
ガラス粉で絵付けすると何年たっても色あせることがないため
主に教会装飾などに使用されていた絵付け技術は
10世紀にギリシャ正教文化と共にビザンチンからロシアへと
伝わりました。

現在のように電気のない時代はこのようなペチカで
焼き付けていたそうですよ。

原料を堅い石うすで細かくつぶし
絵付け用絵具や釉薬を作っていました。
20人ほどのグループの半分は中学生くらいの学生さんで
なぜかこのうすにすごく食いついてました。






ソ連時代以前からの歴史を持つ
ロシアの民芸品には”あるある”なのですが
現在フィニフチのデザインでは花柄が有名ですね。
これはソ連時代に宗教的なモチーフを描くことが
許されなかったため
職人たちが誰にでも喜んでもらえるようにと
お花をモチーフにデザインしたのだそうです。

質問もできないほどの駆け足の案内で
いまいち消化不良の感はありましたが
チェブラーシカのフィニフチ・コレクションが見れたので
ちょっとだけほっこり♪