行ってみたかったから。
ロシア民芸品を扱うようになって色々と書籍をあたり
ソ連時代のおもちゃとして目にしてきた
木を削った型に焼きを入れて模様付けしたおもちゃたち。
ふとしたきっかけでこのタイプのおもちゃが
今も作られていると知って
ぜひ製作しているところを見学したいな、と思ったのです。
「トヴェリのおもちゃ工場」はトヴェリ中心地から
少し外れた住宅街にありました。
昔ながらの旋盤機械を使って熟練工が器用にパーツを
くり抜いていきます。
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この工場では菩提樹、白樺のほかに
ハンノキ、ヤマナラシの木を使用しています。
形やデザイン、用途によって材料を使い分けるのだとか。
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ウッドバーニングのはんだごては年季が入っています! |
上の写真はちょうど左下のフクロウのマトリョーシカの
木の幹部分を描いていたところ。
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私はあまり聞いたことがありませんでしたが
トヴェリもマトリョーシカの産地の一つとして
数えられているそう。
特徴は上の写真のような黒と赤を基調とした衣装と、
金の髪飾りや耳飾りなどの豪華な装飾品。
さらにお腹にトヴェリの風景が描かれているタイプが
最近の人気だそう。
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ひっそりと、そしてとても和気あいあいとした雰囲気。
案内してくれたマネージャーさんによれば
この工房でも高齢化が進み、
国はもちろん州や市からの援助もなく
存続に苦労されているとのこと。
ソ連時代の工場の多くはすでに存在していないことを考えると
このおもちゃ工場が営業を続けているのは奇跡のようにも
思えてきます。
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工房の中には小さいミュージアムがあります。
ここに保存されている作品は基本的にどれも再現ができる
いわば工房のカタログのようなもの。
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「トヴェリのおもちゃ工場」は時代時代で名称は変わりましたが
1931年創業の長い歴史を持つ企業です。
もっとも特徴的なのが製品の多種多様性と
見る人たちに感動を与える素朴ながら緻密なデザイン。
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ユーリー・フォーキン氏の才能は画力はもちろん、
そのバラエティー豊かな想像力!
とぼけた顔や、一瞬のゆがんだ表情、素朴な微笑みや
なんとも小憎らしい顔など。
なんだか、人間の無限の可能性を感じて感動しました。
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